〈やわらかな住宅計画〉は〈老化対応の一般化〉も包み込む、拡がりをもつ課題である。ここで〈やわらかな〉とは、各室の機能や間仕切りが固定的でなく、空間による規定が緩やかな住空間の有り様をさす。この住空間の柔軟性は、かつての日本の住居が備えていた特徴であり、近代化のなかで切り捨てようとしてきたもののひとつであろう。第二次大戦後の住居の近代化は、各室の機能を明確に特定して、それにふさわしい住空間を独立性とともに確保することを目標のひとつにして進められたからである。
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この柔軟性は、人が生まれて、老いる、あるいは家族が成長変化することに伴う住要求の時間的な変化への対応をしやすくする。かつての日本の伝統的な住宅では、子どもの成長や結婚などに応じて使用する部屋を取り替えるといった家族周期に対応する長期的な住み方の変化が見られたものである。